労務ぷらんコラム

【障害年金】「特別支給の老齢年金」と障害厚生年金

2023.07.25

神戸の社労士:井上です。

 

この様な記事を見つけました。

64歳から「特別支給の老齢厚生年金」がもらえます。障害等級3級の障害厚生年金とどちらを選んだらいいでしょうか? (msn.com)

 

 

なるほど!

 

女性ですと、昭和41年4月1日生まれまで、「特別支給の老齢厚生年金」がありますからね。

ただし、受けれる期間は生年月日により異なります。

 

「特別支給の老齢厚生年金」とは、

昔、60歳から年金が支給される時代の名残です。

「定額部分」と言う、厚生年金に加入した期間に応じた部分と、

今まで稼いだ報酬に応じた「報酬比例」部分の二階建ての年金でした。

これを65歳まで支給し、65歳からは、「定額部分」は老齢基礎年金に代わり、

「報酬比例」部分は、そのまま「老齢厚生年金」と、現在の年金と同じになります。

 

ちなみに、昭和41年生まれと言うと、今年で57歳になる方だと思います。

 

現在、「特別支給の老齢厚生年金」は、「定額部分」は既に廃止され、「報酬比例」部分のみ段階的廃止をしております。

その方が、障害厚生年金3級の障害に該当したら、「定額部分」も併せて支給するということになっております。

 

すると、どちらかを選択する必要があります。

無論、額の高い方が良い訳ですが、おそらく障害年金が3級なら、「特別支給の老齢厚生年金」の方が高いでしょうか。

2級や1級となると、逆転することもあり得ります。

 

そこで、この記事で面白いことが書いてあります。

ポイントは、60歳以降も働くか否かです。

 

(以下引用)

・60歳以降に厚生年金に加入して働く場合、

収入等の月額と厚生年金(「特別支給の老齢厚生年金」)月額を足した合計が一定額(48万円)以上となると、

在職老齢年金制度によって老齢厚生年金(「特別支給の老齢厚生年金」)は減額または支給停止されます。

「障害等級3級の障害厚生年金」は在職老齢年金制度の影響を受けないので、

どんなに高給で働いても「障害等級3級の障害厚生年金級」は全額受給できます。

(引用ここまで)

 

まずは、支給停止が老齢年金である以上、有り得るということです。

 

次に、

(以下引用)

・「障害等級3級の障害厚生年金」と失業状態になった場合に受給できる雇用保険からの「失業等手当」は、同時にもらうことができます。

「特別支給の老齢厚生年金」と「失業等手当」は同時にもらうことができません。

(引用ここまで)

 

65歳まで、働きたいという方が多い中、「失業等手当」(基本手当など)がハローワークから受けられないことになります。

無論、その間、「特別支給の老齢厚生年金」があるわけですから、生活に問題は仲と思われますが、障害年金の場合は、基本手当などと併用は問題ありません。

 

まとめ

あくまでも「特別支給の老齢厚生年金」も老齢年金ですので、退職後の生活の安定ということになるのでしょうね。

 

 

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