労務ぷらんコラム

とある社労士の就業規則コラムS 8(勤務途中の事故)    [2014.01.19]

就業規則社労士の井上です!

今回は、通勤から業務途中に事故した場合です。

私有車を業務で使う場合、これも前回の「私有車通勤規程」と併せて「私有車業務使用規定」を作成しておき、事故に備えます。

 

自動車を使用して仕事をしていた過程での事故は、労災保険(業務災害)が適用になりますが、

同時に車両にかかっている「自動車保険」も使えるため、本人がどちらの保険から給付を受けるかを

「選択」することになります。

補償対象が同一であるため、どちらも重複してもらうことはできません。

 

では、どんなときにどちらの保険を選択するのがよいでしょうか。

 

1、まずは自動車保険(自賠責保険)から:

交通事故については「自賠責保険優先」という考え方があります。

これは行政通達であり、法的な拘束力はないものですが、

一般的には当該行政通達に倣って自賠責保険を使うことを第一に考えるケースが多いと言えます。

自賠責保険はすべての車両に加入が義務付けられており、補償内容は以下の通りです。

 

治療費、文書料、休業損害、慰謝料について、合計120万円まで補償

後遺障害・死亡について 75万円~4000万円まで補償

 

被災者が無過失かつ治療費や休業補償の合計が120万円以内に収まる比較的軽微な事故では、

自動車保険(自賠責保険)の適用を選択することが多いでしょう。

 

 

2、労災保険と自動車保険の比較

 

労災保険を選択する場合、以下のようなメリットがあります。

①被災者に過失があっても負担が発生しない

交通事故では過失割合が問題となりますが、労災保険では過失割合に関係なく治療費が全額保障され、

休業補償についても過失相殺されません。

過失割合について当事者間でトラブルがある場合、労災申請をしたほうが迅速に給付がなされます。

 

②治療費の限度金額がない

自賠責保険と異なり、労災保険には治療費の限度額がない点で有利です。

 

②公的保険のため治療費自体が安くなる

自動車保険を利用すると病院では自由診察の扱いとなります。

公的保険である労災保険の診療報酬と比べて、自由診療部分は文字通り自由に治療費が

設定できるため高くなります。

つまり、同じ治療を受けているにも関わらず治療費自体が2倍にも跳ね上がることもあります。

 

 

過失割合でトラブルになっている場合や、相手方が自賠責保険のみにしか加入していない場合などは、

労災保険のメリットを選択したほうがよいでしょう。

 

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