労務ぷらんコラム
進撃の社労士 10(働かないのですぐ辞める人の離職票はいるのか)
進撃の社労士こと、神戸の井上です。
先日!?
なかなか、見つからなかった新人を採用できるようになり、ホッとしたところ(@_@)
経営者「働かないのですわ!困っています」
と、相談を受け、対策を考える。
どうやら、働かないうえ、細かな嘘を言うようで、困っているようでした。
採用して、14日以内でしたので、本人と相談の上、14日以内に辞めていただくのがよろしいのではと言うことになりました。
さて、そこで、職安でトラブル(泣)
辞めてから、取得届に新規となっているが、前職があるようですので、云々!
FAXをくれというから、FAXを送ったら、処理してなかったりで、喪失が出来ない……
まあ、愚痴はさておき、すぐ退職した人に「離職証明書」が必要かと言うことです。
雇用保険法上の手続きである「離職証明書」は、
在職中の賃金額や退職理由などをいちいち記載しなければならず、
手続きが多少面倒ですね。
入社してすぐ辞めてしまった社員についても「離職証明書」を作成し、届出をしなければならないのでしょうか。
失業保険のルール:
自己都合で会社を辞める場合、基本手当(いわゆる失業保険)を受給するためには要件があります。
被保険者期間が離職日以前2年間に12ヵ月以上なければ基本手当の受給要件に該当しません。
つまり概ね1年以上勤めていない場合、せっかく離職票を作っても失業保険はもらえないように見えます。
離職証明書作成届出の基準:
原則論からすれば、資格喪失届に離職証明書を添付することになっており、
基本手当を受給できるかどうか?は関係ありません。
ですから、例えば被保険者期間が1ヵ月未満であっても交付義務はあります。
ただし、本人が離職票の交付を希望しないときは省略することが可能です。
(離職時の年齢が59歳以上のときは高年齢雇用継続給付との関連があるので、交付する必要があります。)
つまり、退職社員に作成希望の有無を確認し、必要ないと言われれば省略、
ただし59歳以上だった場合は希望に関わらず作成するようにしてください。
基本手当がもらえないとは限らない:
ちなみに、1つの会社での在籍期間が1年未満でも、その前の雇用保険期間と合算できることがあります。
直近の会社を1ヶ月で辞め、その前の会社を11か月で辞めた場合などは、
二つの社歴を合算して基本手当がもらえることがありますので、注意が必要です。
作成すれば、無難です。
本人が「欲しい」と言えば、必ず作成する必要がありますので、その際は、面倒と言えないということです。
何でも欲しい、欲しいというな!
労務プランニング オフィスINOUE