労務ぷらんコラム

助成金社労士の奇妙なコラム 超38(内部告発)

2017.03.06

神戸の社労士:井上です!

 

エヴァンゲリオンで、

碇ゲンドウ「人間の敵は、人間か!?」

というセリフがありますが、意見の合わない相手がいるのも事実。

そんな時、パワハラなどいじめが生じたりするわけで、された側は、やり返したいと思う訳です。

そのやり返し方も、ネット時代ですので、

多様化しているのではないでしょうか?

 

例えば、この様なケースを考えてみましょう。

 

【Q】
インターネットの掲示板に、社内の事柄について事実と違う書き込み(内部告発)をしていた場合、内部告発をした従業員は解雇できるのか?

【A】
内部告発が真実でないことだけをもって解雇できるとは限りません。

コンプライアンス遵守が社会的に求められるようになるにつれて、

社員からの内部告発の有用性が認知されてきました。

この内部告発をした労働者を保護する目的で「公益通報者保護法」という法律が作られ、

平成18年から施行されています。

 

この法律では、通報者が会社でも行政でもない、

第三者で被害の発生や拡大の防止のために必要であると認められるものに対する通報対象事実が生じ、

または、まさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由がある一定の場合に、

通報が認められています。公益性が重視されるので、

この法律が適用されるか否かはそうした観点から個々に判断されることになります。

 

また、内部告発に関する判例では「仮に内部告発の事実が真実でないとしても、

真実と信じることに相当な理由がある場合には、内部告発の目的の公益性、

内部告発の内容の重要性、内部告発の手段・方法の相当性を総合的に考慮して、

内部告発が正当性を有することがある」と判断しているものがあります。

このことから会社は、内部告発が事実でなかったというだけで、

内部告発した者を、当然に解雇することはできないということになります。

 

(内部告発で、懲戒処分ができる場合)

内部告発の事実が真実だった場合でも、それが会社の定める秘密事項だったり、

社内規定で公開を禁止している事項であった場合、

その程度によって解雇など懲戒処分が有効になる可能性が高いものと考えられます。

また、労働者の行為により会社が損失を負った場合、会社はその被害の程度に応じて、

労働者に対して損害賠償請求を行うことのできると解されています。

以上、内部告発ですが、

私は、内部告発に対し賛成派です。

 

やられたらやり返すことが出来ないのであれば、生きる資格なし。

 

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