労務ぷらんコラム
【労働基準】従業員が、給与を取りに来ないので供託します。
神戸の社労士、マサ井上です!
入社したての従業員やアルバイト等、無断欠勤の後、退職をするケースがしばし見受けられます。
電話しても、総務課担当者が帰宅の際、家に見に行っても不在で、
「困った」ということが、昔ありました。
その場合、解雇にするのは、簡単ですが、給与の問題ですね。
突然来なくなった従業員に対し、給与についてどのように対応すべきでしょうか?
【そんな奴に、給与を支払う義務があるかどうか?】
そもそも、突然来なくなり、やめた社員社員に対しても、会社は賃金の支払い義務はあるのでしょうか?
この点、労働基準法上、働いた分に対しての対価として労働時間に対する給与の支払いは必要となります。(現在、給与の時効は2年となります。)
【口座等の登録がされていなかった場合の対処法】
近年、給与については従業員の指定口座への振込が主流となっておりますが、
入社したての場合やアルバイトの場合、口座登録がなされないまま、
連絡が取れなくなってしまう場合も多く散見されます。
連絡もつかない、給与を取りに来ないといった場合、会社としてどのように対応すべきかといいますと、
① ご家族や身元保証人の連絡先が分かる場合、その方を通じて、ご本人に取りに来てもらう
(賃金は直接払いが法律で定められておりますので、代理者が受け取ることは出来ませんのでご注意ください。
また、労働基準法に「使者払い」が認められていますが、
この場合、本人がいないので、使者払いにも該当しないと思います)
② 本人の住所に現金書留にて送付する。
③ 供託制度を利用する
(民法494条により、法務局に対し、給与を保管してもらうことにより、会社としての債務を免除することが出来ます)
上記の手段等をとることにより、会社としての責任を全うすることになります。
連絡が取れなくなった社員がいた場合に、取りに来ないからと言って、
給与を支払ず、放っておいた場合、給与未払いとして使用者責任が問われる場合もあります。
こういったケースになった場合は連絡がないからといって、放置するのではなく、早めに対応するようにしましょう。
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