労務ぷらんコラム
【就業規則】就業規則を作ろう!3
神戸の社労士:マサ井上です!
就業規則を作ろうの3回目です。
就業規則が出来たら、従業員の過半数を代表する者の意見を聞く必要がありますが、
従業員の過半数が加入している労働組合があれば、労働組合に聞けばOKです。
しかし、無い場合はどうすれば良いのでしょうか?
また、就業規則のみならず、時間外労働に関する協定(いわゆる「36協定」)などの労使協定を締結する際も、従業員の過半数を代表する者を従業員代表として締結することが定められています。
従業員代表の選出について説明します。
まず、
1:労基法の規定する監督または管理の地位にある者ではないこと、
2:投票や挙手など民主的手続きによって選出された者であること、
という2つの要件を満たす必要があります。
「監督または管理の地位」とは、経営者と一体的な立場にある状態を指し、肩書きや名称に関係なく、その実態で判断されます。
また親族を選出する場合は労働者側から見ると使用者との関係性を強く感じてしまい
労使間の締結の意味も薄れてしまいますので選出はできないでしょう。
当然ですが、使用者は選出された従業員代表に対して、過半数の代表であること、あるいは過半数代表になろうとしたことを理由に、不利益な取り扱いをしてはいけません。
こうして従業員代表を民主的手法で選出するのは、
一義的には「法令で定められているから」であり、
また「労使間の紛争やトラブルを適切に解決するため」です。
しかしそうした"守り"のねらいだけでなく、過半数の代表を選ぶ過程を通じて、
従業員に企業経営への参加意識を持ってもらうことにも大きな意味があります。
従業員間はもとより労使間の風通しも良くなり、トラブルの未然防止というメリットも期待できると思います。
就業規則で良い会社づくり!
労務プランニング オフィスINOUE