労務ぷらんコラム
【助成金】「正社員に転換すれば、助成金が出ますよね?」
「正社員に転換すれば、助成金が出ますよね?」
助成金相談で、非常によく聞く言葉です。4月から「正社員にしたい」というお話はよく聞きます。しかし、結論から言うと、正社員に転換した“だけ”では、助成金に該当しません。
むしろ、条件を知らずに進めてしまうと、
後から使えるはずだった助成金も
使えなくなるケースがあります。
貴社は、しっかり助成金の条件を見てしておりますか?
例えば、
① 正社員転換前に「事前の計画書」を出していない
理由
本コースは「事前計画型助成金」
転換後に相談しても 原則アウト
典型例
「去年正社員にしましたが、今から申請できますか?」
👉 即不支給
キャリアアップ助成金は計画書を提出しないと取組めません。
受理印のある写しを申請時には添付が必要です。
なお、計画届でなく計画書です。
労働局長の認定が必要
正社員転換“前”に提出・認定
② 正社員の定義が不十分
理由
正社員=名称ではなく実態
無期・フルタイム・昇給制度等が必要
典型例
契約社員 → 無期契約にしただけ
就業規則に「正社員」の定義が曖昧
👉 「正社員とは認められない」
労働局は実態で判断します。
有期契約の正社員はダメです。
逆もしかりで、有期契約社員も、シッカリみられます。
③ 賃金増額要件を満たしていない
理由
原則:3%以上(または一定額)賃金増
基本給ベースで判断
典型例
手当を基本給に組み替えただけ
賞与で調整したつもり
👉 賃金増加と認められず不支給
残業代とかでなく固定給をみられます。
④ 転換前後で職務内容が変わっていない
理由
処遇改善が見えないと不可
典型例
業務内容・責任・権限が全く同じ
評価制度も変更なし
👉 形式的転換と判断
全くダメとは言いませんが、責任の程度などご判断ください。
⑤ 就業規則・賃金規程が整備されていない
理由
転換制度が「制度として」存在する必要あり
典型例
口頭説明のみ
転換後に規程を後付け
👉 制度不存在扱い
申立書が使えますが、監督署への届出もした方が良いと思います。
⑥ 対象労働者が要件外
理由
雇用期間・属性要件あり
典型例
雇用期間が短すぎる
もともと正社員に近い待遇
👉 そもそも対象外
有期契約期間が6か月以上ありますか。
また、正社員に転換してから6か月ありますか。
⑦ 同一人物で過去に同コースを使っている
理由
同一労働者への複数回支給不可
典型例
昔使ったのを忘れて再申請
👉 形式審査で不支給
⑧ 社会保険・労働保険の不備
理由
適正加入が前提条件
典型例
転換時点で未加入期間がある
👉 是正不可 → 不支給
⑨ 転換のタイミングが不適切
理由
計画期間・評価期間が厳密
典型例
評価期間を満たす前に申請
転換日を遡って設定
👉 日付アウト
⑩ 「助成金目的」と判断されるケース
理由
実態・整合性で見られる
典型例
直前に慌てて制度整備
1人だけ不自然に転換
👉 総合判断で不支給
過去に正社員であったなど
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労務プランニング オフィスINOUE
社会保険労務士:井上 正宣
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