労務ぷらんコラム
助成金社労士の奇妙なコラム 超73(賞与と保険料)
神戸の社労士:マサ井上です!
平成15年4月までは、賞与に対しては「特別保険料」(当時、政府管掌)という名目で社会保険料がかかっていましたが、通常の保険料率よりも大幅に低い率で計算されていました。
そのため、年収のうち賞与の配分を多くして社会保険料を節約するというやり方が通用していました。
その不公平を是正するため、平成15年4月からは特別保険料を廃止し、新たに賞与についても毎月支払われる給料と同じ保険料率を適用するという、いわゆる「総報酬制」が導入されることになりました。
(いや、単に保険料がほしかっただけって(笑))
社会保険の被保険者となっている従業員に対して支払われた賞与には、
通常の保険料率と同じ率をかけた社会保険料がかかります。
その為、その賞与が従業員に支払われる時には、社会保険料が控除された金額が、
支払われる事になります。
つまり、賞与には、社会保険料として、「健康保険料」、「厚生年金保険料」、「雇用保険料」がかかります。
さらに、「健康保険料」には、40歳以上65歳未満の被保険者に限定して、介護保険料もかかります。
また、会社側独自の負担として、児童手当拠出金もかかってきます。
(こども保険じゃないですよ)
これらの取り扱いは、基本的に給与の場合と同様です。
・保険料の計算方法
賞与にかかる保険料は、「健康保険・厚生年金の各保険料」と「雇用保険料」の場合とで、計算方法が異なります。
「健康保険・厚生年金の各保険料」は、①賞与総額から1000円未満を切り捨て、②各保険料率を掛けて、求めます。
「雇用保険料」は、1円単位の賞与総額に雇用保険料率を掛けて、求めます。
・賞与を支払った時の手続き
被保険者に支払われた賞与について以下の通り、手続きが必要です。
「健康保険・厚生年金」の被保険者に支払われた賞与金額等は、年金事務所に『賞与支払い届』を提出し、届け出します。
賞与支払い届は、算定基礎届などの届出で賞与の支給時期を申告した事業所に対して送付されます。
原則、支払から5日以内です。
あくまでも原則ですよ(笑)
労務プランニング オフィスINOUE