労務ぷらんコラム

【助成金】雇用調整助成金の特例措置等について

2022.05.30

神戸の社労士:井上です。

 

 

令和4年6月までの雇用調整助成金の特例措置等について解説します。

 

既に、8月までの延長が検討されておりますが、まずは、6月までの特例を説明します。

 

4月以降の休業分にかかる申請から、新たに以下3点を中心に適用がされております。

 

 

1)業況特例における業況の確認を毎回実施

 

毎回(判定基礎期間(1か月単位)ごと)、業況の確認※を行い、要件を満たせば業況特例を、満たさなければ原則的な措置(地域特例に該当するときは、地域特例)が適用となります。

 

※生産指標が最近3か月の月平均で前年、前々年または3年前同期比30%以上減少していること。

※初めてコロナ特例の雇調金等を申請する場合、生産指標が5%以上減少していることが要件

 

 

2)最新の賃金総額(令和3年度の確定保険料)から平均賃金額を計算

 

コロナ特例が長期間にわたり継続されており、助成金額を算出するための平均賃金額は初回に算定したものを継続して活用できていました。これが見直され、令和3年度の確定保険料により算出されます(※)。

そのため、「受付印のある労働保険確定保険料申告書写し」の提出が求められます。

また、企業規模の変更を希望する場合、常時雇用する労働者の数、資本の額等が確認できる書類の提出が求められます。

※令和3年度の労働保険にかかる確定保険料申告書の受理日以降の最初の申請から適用

 

 

3)休業対象労働者および休業手当の支払いが確認できる書類の提出

 

助成金の審査が適切に行われ、早期に支給されるよう、判定基礎期間の初日において雇用保険の適用が1年未満の企業には、休業対象労働者と休業手当の支払いが確認できる書類の提出※が求められます。

※対象労働者全員の氏名、年齢および住所が確認できる書類の写し、休業手当を含む給与の支払いが確認できる書類の写し等。

 

雇用調整助成金を不正に受給した事業主のニュースを見かけるようになりました。

そのような背景もあり、申請時の書類確認を今までより徹底する方向に向かっているのだと思われます。該当する場合は事前に準備しておくと良いでしょう。

 

 

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