労務ぷらんコラム
中途採用あれこれ!
今、中途採用は当たり前の時代です。
そこで、気をつけたいこと、あれこれをまとめました。
◆求める人材像は明確ですか?
株式会社アイデムの研究部門「アイデム人と仕事研究所」が、正社員の中途採用に関する実態調査を行いました。
この調査は、直近1年間に正社員の中途採用面接を行った企業を対象に行われ、1,010社が回答しています。
調査では、自社内の採用ビジョンについて、「求める人材像が確立されている」(「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計)が60.1%あった一方で、37%が「確立されていない」と回答しています。
また、求める人材像が確立されている企業において、採用に関わる社員の間でその人材像が「共有されている」と回答したのは25.2%、「どちらかといえば共有されている」と回答したのは57.2%でした。
さらに、面接で「自社の求める人材を見抜けている」と回答した企業は55.8%で、見抜けている企業ほど「求める人材像」も明確であったという比例関係があることがわかったそうです。
◆人材像の「確立」と「共有」に必要なこと
求める人材像があやふやであったり、採用担当者に共有されていなかったりすれば、自社の求める人材は採用できません。
求める人材像が確立されていない、あるいは確立されていても共有できていない原因はどこにあるのでしょうか?
この原因を考えていくと、「『経営戦略』が明確になっているか」につながっていると考えられます。
つまり、
(1)経営戦略が明確になっている、
(2)人材の評価方針(人事考課制度)が明確である、
(3)その評価方針が社員間で共有・合意されている(規定化・研修による理解)、といったものが充分に遂行されて初めて、会社としてのビジョンが定まり、共有され、会社が求める人材像が明確になるのです。
◆良い人材は良い経営戦略とその管理から
良い人材を採用するためには、まず、自社の戦略を明確にすること。そして会社がその戦略を実行するには、その進捗を管理する人事制度の構築が不可欠です。
面接テクニックを提供する会社なども多くあり、担当者のスキルアップ自体も重要ではありますが、「良い人材が入ってこない」と思い当たる場合には、一度、人事制度について考えてみてはいかがでしょうか。