労務ぷらんコラム

【雇用保険】適用事業所の一括について

2019.03.28

神戸の社労士、マサ井上です!

 

前職の親会社は社会保険の一括本社処理を行っていました。

雇用保険に関しては、各店舗が行っていました。

 

大企業にとって、このやり方は、小回りが利いてよろしかと思います。

 

では、雇用保険も一括処理は出来るかというと、出来ないわけではありません。

まず、企業が支店や事務所、営業所、店舗等を新たに設立した場合、

雇用保険に関する事務処理はそれぞれ個々の事業所単位で行うことが大原則です。

 

しかしながら多くの中小零細企業においては人事・経理・経営等の管理機能は

本社もしくは主たる事務所のみに統括されているケースも決して少なくありません。

 

このように1事業所において手続き等を行えない場合には、

管轄するハローワークに「雇用保険事業所非該当承認申請書」を申請及び承認を受けることで、

雇用保険事務手続きを本社等主要事業所にて、一括して行うことが出来るようになります。

一般的に、満たすかどうか、というのは、単に事業場の規模の大小(人数が少ない、事業所面積が狭い等)で判断するだけでは足りず、

実際にその事業場に事務処理を行う能力の有無、その事業場が独立してでも機能するか、

その機能性に着目します。

 

事実、申請が承認されるための審査基準としてハローワークは以下の基準を公表しております。

① 人事、経理、経営(又は業務)上の指揮監督、賃金の計算、支払等に独立性がないこと。

② 健康保険、労災保険等他の社会保険についても主たる事業所で一括処理されていること。

③ 労働者名簿、賃金台帳等が主たる事業所に備付られていること。

上記3つの要件を満たし、承認されることで、はじめて雇用保険事務処理機能を本社に一括することが出来ます。

会社判断で本社で勝手に請け負うことは原則として認められておりません。

労災の継続一括とワンセットにして申請するように心がけておくと良いと思います。

 

 

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