労務ぷらんコラム

とある社労士の就業規則コラムS 6(解雇)

2014.01.15

就業規則社労士の井上です!

 

解雇とは、会社側から一方的に雇用契約を解除する行為ですが、

その解雇には普通解雇、整理解雇、懲戒解雇の3種類があります。

 

【普通解雇】

普通解雇とは、従業員が勤務するにあたって、会社側と約束したこと(能力や勤務態度など)が実行できなかったことを理由する解雇です。

例えばパソコンを使用して仕事を行う場合、パソコンの使い方がわからなければ仕事になりません。

その意味では「パソコンを一定程度使えるという能力」が足りなかったことになります。

しかし、パソコンの操作方法がわからないからといって、即座に解雇することは難しいでしょう。

まずはパソコンの操作方法を教え、操作が出来るように指導する必要があります。

解雇に対するハードルが高い日本においては、「根気よく何か月も指導したが、

全く操作を覚えない」というような前提を踏まえていなければ解雇は認められないと思ってください。

 

 

【整理解雇】

整理解雇とは、経営状況悪化のために、従業員を減らすことを目的とする会社都合の解雇です。

整理解雇が認められるためには。4つの要件が必要となります。

 

①本当に人員削減が必要か

どうしてもリストラを行わなければならない理由が必要となります。

 

②解雇を避けるために努力をしたか

解雇は最終手段です。整理解雇を行う前に会社は次のような努力をしなければなりません。役員報酬の削減、希望退職者の募集、新規採用の抑制、配置転換や出向等です。

 

③解雇をする従業員の選定は合理的か

人事権のある人物が、個人的感情で選定してはいけません。勤務態度や営業成績等の客観的な判断基準が必要です。

 

④整理解雇までの手続きは妥当なものか

整理解雇の対象となる従業員へ整理解雇の理由を説明したか、十分に話し合いを行って納得を得る努力をおこなったかが大切になります。

 

 

【懲戒解雇】

従業員の責めに帰すべき理由による解雇です。

懲戒処分は主に従業員の非行・悪事・失敗に対して、その重大さによって、

軽いものから譴責(厳重注意)、減給、出勤停止、降格、諭旨退職、懲戒解雇に分けられます。

懲戒処分を行うためには、就業規則の定めが必要となります。

懲戒解雇でも、30日前までの解雇予告や、解雇予告手当の支払いは必要となりますが、

労働基準監督署で除外認定を行う事で即時解雇が可能です。

 

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