労務ぷらんコラム
定年再雇用の際の賃金を考える
神戸の社労士:井上です。
この様な記事を見つけました。
再雇用後も「同じ労働」をする場合、どこまで賃金ダウンが認められるのか?「ひとつの目安」 (msn.com)
60歳定年で5年間は嘱託社員とする企業は多いかと思います。
その際、給与をいくらにするかという問題です。
そのまま、役職を続けるのか?
役職定年にするのか?
その場合、どこで何をするのか?
平成の半ば頃、定年前がいくらでも、60歳以降は「基本給:16万円」という企業がありましたが、
1年か2年で辞めるそうです。
「同じ仕事しているのに、給料が安すぎる」のが、理由だそうです。
若返りたい企業と年金まで働きたい従業員とのすれ違いがあったようですが、
まだ、その頃は60歳代前半の老齢厚生年金がありましたので、65歳まで働く必要はありませんでした。
さて、この記事にあるように「名古屋自動車事件」は、当初、退職前の60%を下回る部分は違法と地裁と高裁で判決されましたが、最高裁では差し戻しとなっております。
名古屋高裁に対し、「勉強不足」という感じでしょうか。
よって、この件に関しては、まだまだ、結論が出ておりません。
この様な流れが続いて行くと、ゆくゆくはアメリカのように、国民の大半が非正規雇用になるのではないかと心配になりますね。
アメリカでは、企業は変わるが仕事は変わらない。
日本では、仕事は変わるが企業は変わらない。
という、年功序列の雇用スタイルは変わっていくのかもしれません。
そうすれば、定年再雇用という考えでなく、3年でいくらという契約になるのでしょうかね。
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